留学生活を1年終えて
※以下は大学に提出した留学報告書の一部を抜粋したものである. 落としてしまった科目が複数あったが運よく条件付き進級を認めてもらえたので,今年度はもっと勉強習慣を改善するためにもここにも載せておきたい.
まず一言で一年間振り返ってどうだったかというと,全く楽しくは無かったというのが正直な感想である.というのもやはり勉強内容自体レベルが高くなかなか勉強しても合格点をとるのが難しいという状況において,提出物や授業の復習,試験対策で放課後のみならず土日まで自室に籠もって勉強をしなくてはならなかったことである.留学の醍醐味といえばやはりこちらで色々な場所を訪れたり,他の学生と交流を深めたりといったことが挙がるだろうが,自分の場合はバカンスに旅行には行ったがそれ以外では上のようなことが皆無であった.それに,もし勉強していてその成果が出せていたらもっと楽だったかもしれない. なぜここまで成績がとれずに苦しんだかというと,内容が高度で難解すぎて理解できなかったということはあまり多くなかったと思う.どちらかといえばそもそもそこまでの理解が求められていなかった.慶應で数理科学科で勉強していたころは,逆に理解さえ出来ていれば試験が解けないといったことには陥らなかったのだが,こちらに来てからはむしろ理解より問題が解けるかということにもっと重点を置くべきだったのかもしれない. また,それ以前に大きく感じたのがやはり言語の壁である.集中していれば先生が話す一言一言は概ね理解できることが多いものの,10分, 20分という粒度で見た時に内容が脳に入ってきていない.それ以前に非母語で話を聞くのは母語より数倍も集中力を使うので,それを90分維持できないという悩みもある.語学に関しては他人と会話することで伸ばすしかないのだろうが,前述のようにそんな余裕さえないのである. ただ一方で,成績のデータや友人との会話の限りでは,慶應に比べてプレパを生き抜いてきたフランス人でさえ単位をとるのが難しく設定されてるんじゃないかと感じる.その点を考慮するとまあよくやったと言えるのではとも思うが,やはり振り返るとやはり先程述べたように勉強の仕方があまり良くなかったというのもあるので来年度の教訓にしたいところである. また,先輩曰く1年生に比べて2年生のほうが余裕が生まれるらしいので,語学力を伸ばす努力も増やしたい.正直Cavilam(語学学校)にいたときのほうがフランス語を話せたかもしれないというレベルで成長している実感がなく, 非常に残念な気持ちと焦りがある.このままだと帰国する時に胸張って留学してましたと言えないなと感じるので,どうにかここから頑張ろうと思う.